
トランプ・メディア、1億6,500万ドル相当のビットコインを取引所へ送金...売却疑惑が拡散
2026年8月2日、トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ(DJT)に関連するデジタルウォレットから約2,628ビットコインがCrypto.com取引所へ移動した。巨額の営業損失を記録する中、今回の送金が資産売却による資金確保を目的としたものかどうかに議論が広がっている。
2026年8月2日(日)、トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ(DJT)に関連するデジタルウォレットから、約1億6,500万ドル相当のビットコイン2,628枚が暗号資産取引所Crypto.comへ送金された。この大規模な資金移動は、深刻な営業損失を抱えるトランプ・メディアが、現金確保のためにデジタル資産の予備金を売却しているのではないかという疑念を呼んでいる。
特定の融資契約要件を満たすまで、これらのビットコインの分配や引き出しは制限されており、この制限は遅くとも2028年5月29日の転換社債満期時に解除される。
オンチェーンデータの分析によると、今回の送金により、トランプ・メディアの追跡可能なウォレットに残る残高は約4,261 BTCに減少した。2026年8月2日時点のビットコイン価格である63,475ドルを基準に換算すると、送金された資産の価値は約1億6,500万ドルに達する。
損失局面に入ったビットコイン財務戦略
トランプ・メディアのビットコイン取得単価は現在の市場価格を大幅に上回っており、財務的な圧迫が強まっている。分析会社Lookonchainによると、トランプ・メディアは当初約13億7,000万ドルを投じ、平均118,522ドルで11,542 BTCを購入したが、現在のビットコイン価格はその半分程度の水準にとどまっている。
- 総購入数量: 11,542 BTC (平均単価 118,522ドル)
- 8月2日の送金数量: 2,628 BTC (価値 約1億6,500万ドル)
- 追跡対象ウォレット残高: 4,261 BTC
- 過去の平均売却単価: 約74,855ドル
Lookonchainは今回の移動を事実上の売却と断定し、トランプ・メディアが過去7ヶ月間で合計7,281 BTCを処分したと推定した。しかし、トランプ・メディア側は5月に発生した同様の送金について、売却ではなく「広範な取引戦略」の一環であると説明しており、8月2日の送金についても公式な売却の有無を確認していない。
このような資産移動の背景には、トランプ・メディアの急激な業績悪化がある。2026年第1四半期の決算発表によると、同社の売上高はわずか87万1,200ドルにとどまった一方、純損失は4億590万ドルに達し、前年同期の3,170万ドルの損失から赤字幅が大幅に拡大した。
担保制約と2028年の満期構造
ウォレットに残された4,261 BTCは、今後流動化が容易ではない見通しだ。当該資産は転換社債の担保として設定されており、融資契約に基づく厳格な引き出し制限を受けているためであり、この制限は2028年5月29日の満期日を迎えるまで解除されない。
市場専門家らは、今回の送金がDJTの株価には否定的なシグナルとして作用する可能性があるものの、ビットコイン市場全体に与える影響は限定的であると見ている。2026年8月現在、ビットコイン市場は十分な流動性を確保しており、機関投資家の資金フローがボックス圏内での安定した取引を支えているとの分析だ。
結果として、トランプ・メディアの今回の動きは、巨額の運営損失を埋めるための苦肉の策なのか、それとも資産効率化のための戦略的な移動なのか、市場の疑念を強めている。2028年まで拘束されている担保資産を除いた残りのビットコインの行方が、同社の短期的な流動性危機を解決する鍵になると見られる。



本コンテンツは情報提供と論評を目的としたものであり、投資助言ではありません。
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